「立場と胸の内は同じではありません」――営業で学んだ“人としての在り方”

今日は、先日ご契約いただいたお客さまとのお話を。

こちらのお客さまは、もともと有名なダンボールメーカーとお取引されていました。
そんな中、ボクの飛び込みからご縁をいただき、弊社とお取引を始めてくださいました。

ただ、その直後――

同業他社がすぐにアプローチしてきたそうです。
「立場上、会社に貢献しないといけないので」と、当然の流れで見積りを取られました。

結果、弊社のほうが安かったとのこと。
でも、それ以上に大きかったのが「営業マンの印象」だったそうです。

「正直、話していて合わなかった」と。
その瞬間に、「あ、この人とはないな」と感じたそうです。

ところが後日、その同業者が改めて見積書を持ってきて――

思わず「え?」と声が出るような、驚きの価格を提示してきたそうです。

(私はどうしたらいいの…立場を取るか、個人的な気持ちを取るか…)

そのお客さまは数日間、すごくモンモンとしたと話してくださいました。

最終的には、社長に相談されたそうです。
そして社長の一言。

「モリサキさんとの取引のままでええやん」

その瞬間、ホッと胸をなでおろしたそうです。

ボクも正直、心の底からホッとしました。


この出来事から学んだこと。

営業マンたるもの、「嫌われたら終わり」だということ。
特に、飛び込み営業のような【最初の数分】では、第一印象がすべてです。

価格よりも、「誰から買うか」。

お客さまは、そこをちゃんと見ておられます。


そんなことを考えながら、配送センターのエアロバイクを漕ぎつつ、
キングダム75巻を読んでいたら、まさに同じような言葉が出てきました。

秦が韓を攻めた時、六将・謄が韓の姫に言ったのが、

「立場と胸の内は同じではありませんよ」

この言葉が、まるで今の営業現場そのものだと感じました。

人は立場で動くこともあるけれど、心で決める瞬間も、ちゃんとある。

そんな“人の温度”を忘れずに、
今日もボク達はお客さまと向き合いたいと思います。